愛の道は生きる道

20.輝きの後で

ブライダルデビューも無事に終わり、それからというもの、一人でのヘアメイクの仕事が増え、それなりに忙しい毎日を送っていた。

仕事があるって事がこんなにも充実した生活になる事をわたしは初めて知った。


「おはようございます」
午後1時、事務所へ入ると、数人の女の子たちが座り、可憐さんから真剣に話を聞いていた。

「おはようございます・・・」
わたしを見るなり、恐る恐るあいさつをする彼女たち。


なっ、なんだろ?


「愛名、新人の子。よろしく」
「へっ?あっ、はい。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします・・・」

緊張している様子で、わたしのことをじっと見つめてくる。


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