愛の道は生きる道

22.夢の炎が消える日は

そして、数時間後、携帯がフクちゃんからの着信を告げる。


「はい、今池です」

「その出方、やめない?」


「ごめん、いつものくせで」

電話に出て早々にフクちゃんから叱られる。


「で、あと少しで着くんだけど、迎えにきてもらえますか」

おっと、フクちゃん敬語。


「いいよ。わかりました」


わたしは電話を切ると、駅へ向かって歩き出した。


わざわざ、こんなところにまで来てくれて、デビューの報告してくれるなんて、申し訳ないなあ。

そんなことを思いながら。


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