愛の道は生きる道
「わたし、仕事もう少し続けてみるね。光のことは、やっぱり好きだけど、それとは関係なく。誰でもいいんじゃなくて、わたしにしか出来ない仕事したい。そうなれるまで、がんばりたい」


わたしは思ってることを全部、フクちゃんに伝えた。


「そっか。愛名さんらしくて、いいんじゃない。俺も、地元でがんばるよ」
「うん」


少しだけ沈黙が続く。


「愛名さん、気づいたよね」
「えっ?」


「光くん、見送りに来てくれたんだ」

…やっぱり、あれは、光。

「俺、うれしかった」

フクちゃんの目が潤んで見えた。

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