愛の道は生きる道

13.夢の夜

わたしの作ったフクちゃんのスタイルを、光がイジる。

それは間接的に、光に会ったってことになるんじゃない?


うわぁ。
手が震えている。

落ち着け、落ち着け、愛名。
光がまだ、フクちゃんのスタイルをイジるとは限らない。

夢見たら、現実が痛いだけだから、落ち着くんだ。


一人で想像して、一人で興奮して。
自分で自分を笑ってしまう。


そして、今日も一人控え室で光のライブが始まるのを待つんだ。


小さなモニター越しに。


外から聞こえる光の声。

あれ?
昨日よりちょっと鼻声?
気のせいかな。


輝く光をこの目で見たい。


< 98 / 247 >

この作品をシェア

pagetop