呪術書


 個人の自由。みんなだって命がかかわるってしったら、無理になんて・・できない  
 よ。あたしは・・・進む。どんなことがあろうと、一人になっても。

 

 「空・・・。ごめんっ、ごめんっ・・・あたし、怖い。きっと、先に進めない。」

 「緑音・・・・。うんっ!いいよ。ここまで・・来てくれてありがとう!!」

 精一杯の笑顔で笑った。緑音・・・怖い思いさせてごめんね・・・。

 「空、俺・・・も・・すまんっ。俺は、俺は・・・」

 カズ・・・。

 「いいよっ!!なんか、怖い思いさせてごめん!カズは謝る事なんてないんだよ

 っ!」

 カズ、緑音・・・ゴメン・・・。

 「陸、優・・・二人も、ここに残って。ここからは・・・あたしが一人でいくから

 っ」

 あたしは笑ってみせた。

 「誰が・・・」

 え?・・・・

 「誰がここに残るっていったよ!?お前一人でいかせねぇからなっ!!」

 陸・・・陸っごめん・・ごめんねっ・・・

 「空っ、お前はいつも一人でなんとかしようとする。俺らにも頼れよなっ!!」

 優・・優が怒ったところみたの、久しぶりだな・・・。めったに怒らないから・・・

 「ごめ・・・ごめんっ、あたし・・・」

 ごめん・・・

 「泣いてんなよなぁ、ほらっ、行くんだろ?」

 コクン・・・頷く。

 「そうだっ、行くぞ、一刻も早く奪い返さなきゃなっ」

 あたしの髪の毛をくしゃっと撫でる。

 「うんっ、うんっ!!行こうっ!」

 「空・・・ごめんね・・・」

 緑音。

 「緑音・・・またっまたっ、プリ撮ったり、買い物したりしよーねっ!!」

 あたしの目は涙でいっぱいだよ・・・

 
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