Sin
ジャック、俺、知ってるんだ。

俺の体、これ以上良くならない事。多分一生歩けない事。喋れない事もさ。

それ知った時泣きまくった。なんか、悔しくて。

施設でみんなとかくれんぼした時、立入禁止の用具室に隠れた俺がなかなか見つからなくて騒ぎになってさ。見つかった時ジャックにこっぴどく叱られた事、思い出したりして。

いつかもう一度、みんなで遊ぼうねって、約束したのに。

それにさ、俺、ジャックの老後の世話したかった。可愛い嫁さんもらって、ジャックに孫の世話してほしかった。

でも、それは二度と叶わないんだって知ってすごく悔しかった。悲しかった。


でも、さ。俺、あきらめないよ。

この先何が起きるかなんて、誰にもわからないだろ? お医者さんにだって、カガクシャにだってわからない。

ジャックに出会う前、俺の人生にこんな幸せが待ってるなんて思いもしなかったみたいにさ。

例えすごく辛い事があったとしてもこの先俺にどんな幸せが待ってるかわからないんだ。

だから、あきらめない。実際、アレックに教えてもらって、『好き』と『ありがと』だけは言えるようになったし。喋れるうちにジャックに言いたかった言葉。

あ、酔っ払って言った事はあるけどさ、マジで言いたかったって意味だからな。


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