甘い言葉に騙されて
◆チャイム連打男◆
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポ~~ン♪

連打してるバカがいる。

「うっさっ!!」

誰だよ、こんな朝早く…って10時だ。
ノロノロと起き上がって時計を床に投げた。

よかったぁ、今日休みで。休みじゃなかったら完ぺきに遅刻だった。


「は~い…どちらさんよぉ…」


「隣に引っ越してきました。滝口龍です」


「ああ、どーも」


丸メガネ…流行らないよ、そんなメガネ。流行に取り残されちゃってんじゃん。
しかも髪ボサボサ。


タオルみたいなのを渡されてあたしはお礼を言った。

「どーも、じゃあ…」

「あ、もうひとつ」

「え?」


見上げるとキスをされた。
…は?

ゆっくりと離れた滝口さんとやら。
そして何事もなかったかのように、頭を下げて帰った。


「なっ…」


ファーストキスぅぅ!!


「ふざけんなァァ!!」


ひとり、あたしは大声で叫んだ。



< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop