静の手助け
次の日、会社に入ってすぐに涼に会った。

会いたい時は会えないのに、会いたくない時は会ってしまう。


なんかの法則みたい。


エレベーターの中の気まずい事ったら無かったわ。
ドアが開くや否や話しかけてくる涼。

もちろん、無視して歩いていたんだけどやっぱり捕まった……



「なんですか?」



私は平然を装って話す。


本当はすごい嬉しかった。


でも、こんな所じゃ泣けないから……


絶対泣いちゃうから……



「梓先輩、俺…ちゃんと…」


真っ赤になりながら話そうとする涼は、まるで子供みたいだった。


「あっ!!!!如月チーフ~~~」


もちろん、駆け寄って来たのは静。


最悪のタイミングにありがとう。

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