短編集

或いは後悔と共に生きる幻影

ああすればよかったと消える、
私の呟き。

嘆くのは、いつも
過去ってから。


先立つ感情

遅れる言葉

身体と心は似ているくせに、反発しあう。



表現しきれなかった。


私の想いを

感情を

言葉に出来なくて、



…怖かった。



罵倒されるのでは

見捨てられるのでは

呆れられてしまうのではと。



そんな感情を求めていなかった

筈だったのに。


(だけど現実はそこまで怖くなくて)



――……錯覚だった。気がした。

(テストの悪さに怒られる、
そう思っていたのに)

(それよりも花瓶を割った事を怒られた)
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop