いばら姫
・灰と、ダイヤモンド













――― 夜中の

さっき携帯のアラームが鳴ったから
多分、0:00位



暗闇の中で
向かいのベットに寝ている真木が
寝返りをうつ


フロアのソファで眠っていた灰谷は
青山に起こされ、一緒の部屋に入り
それから一切動きは無い



俺独り、布団を被って
まんじりとも出来ずにいる





" ベースを渡せば、もう何もしない "
そう 水谷は言った


……本当か?
たかが一本の楽器で、カタが着くのか?

…確かに俺だって
限定品が欲しくて、
ショップに列んだ事がある


しかもあの言い方じゃ
…アズの存在すら、
コレクターズアイテムに過ぎない







――― 右側の方

アズの部屋から、扉が開く音






< 582 / 752 >

この作品をシェア

pagetop