いばら姫
ここに来て初めて
アズの肩を抱いた
――― タクシーに乗り込んでからも
アズは一言も話さなくて
着いた先が、
元居たホテルだと気が付いても
諦めた様な顔で
開いたドアに足を進め、ソファに座った
「 真木がさ
もしかしたらオマエらが帰って来る迄に
戻って来ないかもしれないって
電話入れるって言ってたんだけど
――― まだみたいだしさ 」
驚くアズを抱え
そのまま、俺の部屋へ運び
ベットの上に放り投げ
布団を掛け、横に座り
リモコンを取って、暖房を入れた
ラジオをかける