俺の姫は幼なじみ【完】



南と黙々とプログラムを分けていると、突然、机が揺れた。



「きゃ…っ」



バサッと音をたてて落ちるプログラム。



「本当にごめんね!!」




机にぶつかったのは三年の先輩。




先輩は平謝りをするとプログラムを拾うことなく、いなくなってしまった。



…まじ…信じらんね―




南はしゃがみこんでプログラムを拾い始めた。




俺もしゃがみこんでプログラムを拾う。







すると南の手がふと、止まった。










「早川君はプログラムをわけて」




「ぇ?…これ、拾わなきゃ「私が拾うからっ」




突然、大きな声を南がだしたので俺はびっくりして手を止めた。


すると南は俺の目を見ずにぽつりと言った。











「…あの時みたいで…

みじめになるから

やめて?」











< 117 / 327 >

この作品をシェア

pagetop