【完】宛先不明のラブレター
果枝ちゃんの顔を見ることは、出来なかった。
見つめられたら、その瞳に見透かされてしまいそうだったから。
怖かった。
この気持ちを知られてしまうのが。
俺は、果枝ちゃんが好きなくせに、結局自分のことしか考えていない。
自分が1番カワイイ、最低な奴だ。
「…言えないよ。…いや、もう言った。」
「……え?」
長い沈黙の後、俺は口を開いた。
俺の言葉を聞いて、果枝ちゃんの混乱している声が耳に届いた。
彼女の視線が、突き刺さる。
それでも俺は彼女を見ることが出来ないままだった。