【完】宛先不明のラブレター
「果枝ちゃんって、嘘つくの下手だね。」
「…あたし、純粋なんで嘘とかつけないんですよ」
「…っ、そこで純粋か…っ」
「な、そこで笑うことないじゃないですか!」
果枝ちゃんの言葉に笑っていると、果枝ちゃんが俺の腕をぺしっと軽く叩いた。
それに反応して、俺は無意識のうちに果枝ちゃんの手をぎゅっと掴んだ。
「さ、さとるさ…?」
戸惑ったように俺を見つめ言葉を発した果枝ちゃんに、もう戻れないと思った。
もうこれ以上、自分をごまかしきれない、と。
呼びかけられた次の瞬間、俺は彼女を抱きしめていた。