【完】宛先不明のラブレター
「…そうだね。」
空から果枝に視線を移すと、今にも泣きそうな顔をして遠くを見つめていた。
…景色を見ているというよりは、ただぼんやりと眺めているような雰囲気だった。
果枝の心がここにないかのように感じて、少し不安になった。
「果枝?」
「…なに?」
「いや、なんか心ここにあらずって感じだったから」
俺の言葉を聞いて、果枝は瞳に戸惑いを映した。
そんな果枝を、俺はただ見つめていた。
「…そう?ごめん」
「何かあった?」