【完】宛先不明のラブレター
「…なるほど、ね」
自分でも驚くくらい、落ち着いた声が出た。
頭の中では、果枝に離れていってほしくなくて、どうしようかと必死に頭を働かせているというのに。
そんな自分に心の中で苦笑しながら、俺はそのまま言葉を続けた。
「だから昨日から様子がおかしかったんだ。」
「……」
「…もう、俺といるのが辛い?」
果枝は顔を背けて、俺の顔を見ようとしなかった。
少しの間、流れる沈黙。
果枝はその沈黙を破るように、口を開いた。
「…うん」
「だから別れたい?」