【完】宛先不明のラブレター
「奥さんをすてられないんだから、あたしをすてなさいよ!…どっちもなんて無理なの!」
果枝の言葉が胸に突き刺さる。
…果枝に、こんなことまで言わせてしまっている自分が情けなかった。
何を言っても、果枝を傷付けることしか出来ないような気がして、俺は言葉を発することが出来なかった。
「…もう、聡なんて好きじゃない…」
俺が黙ったままでいると、果枝は、俯いて、ぽつりとつぶやいた。