【完】宛先不明のラブレター
「あーーっ!!!」
呼吸を整えてから、叫んだ。
周りに人がいたら怪しい人だと思われたかもしれないが、あいにくここには滅多に人は来ない。
高台にある展望台のような公園のような、ちょっとした広場。
昔から何かある度にここに足が向いてしまう。
成長したのは体だけなのではないかと、ここに来る度に思う。
…あたしは成長してない。
成長したつもりなだけなんだと、思い知らされる。
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