カクレンボ



「そんなの……決まってるじゃない、あははははは!」



奈々はその顔を酷く歪め足元に転がっている肉塊を強く蹴った。彼は抵抗すらせず僅かに体が動く。もう生きていないということを実感した。俺達は呆然と奈々の狂った笑いを聞いた。



「……あはは、ふう。さあ、私は目をつむっていますね」



心臓が大きく動いた。いよいよ始まるのだ。命懸けの遊びが――。
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