アイコトバ


「では、いきますよ」


と、言った瞬間窓から飛び出した。


「ヒッ」


いきなりの行動に驚いた結愛は無意識にレイにしがみついていた。


「大丈夫ですよ。(ああ、びっくりしましたか。クスッ)僕はそのままでもいいですけどね。(密着してくれるなんて光栄です。クスッ)」


それにしても綺麗な顔ですね。写真よりもかわいいです。この様子だと、気づいていませんね。透き通るような白い肌に、綺麗な二重の目、栗色の長い髪、細くて折れそうな体。でも細すぎず太すぎずのバランスのとれた体型。


「疲れているでしょう。本拠地に着くまではもう少しかかります。僕の腕の中でお休みください。姫」


その言葉と同時に結愛の意識は途絶えた。


(あったかい…)





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