†Devil Kiss†

興味

「なぁユハ〜、早く行こうぜ!みんなお前のショーを見たがってるんだ。」



手をブラブラさせて空中から声をかけるのは

第三級悪魔のクロード。

人の心の"争い"から生まれた悪魔なため、殺し合いが大好きなのだ。


黒髪に赤のメッシュがポイントのお調子者。




「うるさい。あんなの暇つぶしにもならない。お前らで勝手にやれ。」



そしてこの青年はユハ。



クロードと同じ第三級悪魔。

銀髪の頭に切れ長の目。

整った顔だちで、その容姿は男女問わず、惹きつけられる。




「何なんだよ!そんなに人間がおもしろいかよ。最近付き合い悪いぜ。」


「・・・・・・・」


「もうアッタマ来た。これでも食らえ!!」



何を言っても相手にされないためクロードはやきもきして、傍にあった大木を湖にめがけ投げつけた。




するとユハは突進してくる大木を切れ長の目を細め睨みつけた。




『バンっ!!!』



すると大木は一瞬にして塵になり散ってしまった。





「今度俺の邪魔をするんだったらお前もあれの二の舞だからな。」



ユハは、ボーッとしているクロードのもとまで飛んでいき、耳元でそう呟くと湖に戻り、また覗き込み始めた。



クロードはゾクリとして
すぐにその場から姿を消した。




そう。この青年は人の心の"破壊"から生まれた悪魔。



ものを壊す魔術に関しては最早、第二級悪魔を上回っていると言っても過言ではない。



だが、特に上に上がりたいという願望もないため、その魔術を使うこともそうそうない。




自分の持つ最高の魔術に対して、関心もないのだ。



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