†Devil Kiss†

恋心

あれから、二人はすぐに家に帰った。



ローズはユハの行動に戸惑っていた。



《ローズを呼び捨てで呼んでいいのは俺だけだ》


《ローズ・・・大丈夫だ。俺が、君が幸せに暮らせるようにしてみせるから・・・》



どうして、そんなにあたしのこと気に掛けてくれるの・・・?



まだ会って1日しか経っていないのに、ユハさんと話していると、ずっと前からあたしのことを知っているみたい・・・



ローズは洗濯物をたたむ手を止めて、向かえにあるテーブルでエリックと本を読んでいるユハを見た。



改めて見ると、やはりユハの容姿の美しさには驚かされる。



女性に負けず劣らずの美しさは羨ましいもの。



ローズはため息を吐いた。そしてまた洗濯物をたたみ始めた。



すると



「俺も手伝う」



と言ってローズの隣に座るとユハも洗濯物を一枚取り出した。



「え!い、いいですよ!!ユハさんはお客さまなんですから、休んでいてください!」



ローズが慌てて言うと、ユハはローズの顔をじっと見た。



「あ、あの〜・・・・・・」



なぜ見つめられているのか分からず、顔を赤らめていると



「その敬語やめろよ」


「えっ?」


「敬語・・・俺が普通に喋ってんのに君だけ敬語って可笑しいだろ」


「はぁ・・・・・・」


「それから、名前も呼び捨てでいいよ」



ええええぇぇぇ!?



口に出せない大きな叫びが頭に響いた。



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