お嬢様は元ヤンキー!?

哀しみの解雇...★ side奏斗





「渚。お前、明日から生徒会…来なくていい。」



今日言うと決めたこと。
それは俺にとってはとても悲しい事実。



「…え―――…?

「どういうこと…?」


「単刀直入に言う。

渚、お前は生徒会役員を解雇する。」


「―――…!!?」


「新聞部にあんな大きな記事を書かれて、いい加減頭にきていた。

アレは俺の不注意でもあるが渚にも悪い所もある。」


「………」


違う。渚は悪くない。
本当に悪いのは俺1人だけ。


「新聞部はきっとまだ諦めていないし、これからもお前に付きまとうだろう。

俺等が近くにいたら有ること無いこと書かれそうだし、そしたらまたお前に何があるか分からない。

……お前の為だ。分かってくれ。」



それだけ言うと俺は俯いた。


渚…
今から言うことは…

全部…
嘘だから。

今から言うことは…
全て偽り。

だから信じないでくれ。




………なんていうことはできない。

きっと、全てを聞き終わった後、君は涙を流しているだろう。


『俺を嫌いになってもいい』


もうそれしか渚を救う方法はないから。




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