原色ヤンキーにメガネ
「もう、証拠とかどーでもいいから。来て!」

良子は力ずくで明美を廊下へ引っ張りだす。

「ちょっとぉぉ──」

後ろに体重をかけるようにして、明美が抵抗する。

(……仕方ない。奥の手だ)

明美に良子は耳打ちした。

「パシリにされてるって、タカられてるって……先生に言うよ?」

「なッ!」

明美の目が大きく見開かれ

「私知ってるよ。横田さんがいろいろ買わされてるの。あれって……ある意味カツアゲだよね?モノを買わされてるから、カツアゲって言わないのかもしれないけど」

明美の引きつった顔が良子の言葉を裏付ける。

(やっぱりそうなんだ。やっぱりそうだったんだ)

良子は確信した。
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