原色ヤンキーにメガネ
予想外の話の展開に驚きながらも、苦笑してしまう。

玉置らしいその強引な持って行き方に。

「玉置君、で……何だったの？」

「タイミングだ、タイミング」

「…………」

「な、なんだよッ、そのバカにした様な目は！！」

「……だって大層すごい事見つけたみたいに言うから。当たり前じゃん、人生なんてタイミングだよ」

「……なんだよ、サラッと言いやがって。で、まあ聞け。……渋木君はリエちゃんを二人組みの不良から救ったんだろ？そんでリエちゃんはホロリとなった。それが俺だったら、きっとリエちゃんは俺を好きになってるハズだ」

「え？……なんかヤだ、その自信」

「うるせぇ。チャチャ入れんなッ！これからいい事言うから、ちゃんと聞けよ!!」

半分冗談の良子に玉置が的確に突っ込む。

「……んで、俺の場合は二人組みのカツアゲ野郎から、ヨッちゃんを助けただろ？」

「……ん？」

（ハッ！そう言われりゃ、そう……だ。確かに）

初めてその事実に気がついた、自分の事は棚に上げまくる女、相澤良子。

そして嘆く。

（妄想と現実……違いすぎるよぅ。妻夫木クーン……）
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