きみとベッドで【完結】
それだけでは、ないように思えた。
「名取から聞けばいいじゃないか。いとこなんだろう」
「話せないような、関係なんですか?」
「名取が話したくないのなら、俺からも話せないな」
「いやな逃げ方ですね」
「そうか? 普通だろ」
俺は煙草をくわえたまま立ち上がる。
パンはひとくちも食べることができなかった。
仕方ない。
職員室でさっさとすませよう。
そう決めて玄関の方へ足を向けると、
ぐっと浅倉に袖ぐちをつかまれた。
「先生、本当はあの七夕の日……」
七夕の日。
その言葉にぎくりとしたが、体にはその動揺が出ないようつとめた。
浅倉には伝わっていないはずだ。
たぶん。