怖がり少女と吸血鬼
「あ、あの…さっきはありがとう、ございました」

「?、ああシードが」


あたしはコクりと頷く。




「お前にあいつが触れるなんて俺が許さねぇからな」





………え…、?


あたしの心臓は、またバクバクいいはじめた。




それって…どういう





ドキドキしながら黒沢くんを見つめる。

黒沢くんは、クククッと笑いながら、













「こんな美味い餌、俺だけのモノだ」






黒沢くんの笑顔が、残酷な笑顔に見えた。
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