怖がり少女と吸血鬼
「俺たち吸血鬼は、太陽の光が駄目なんだよ。直接当たったら死ぬヤツもいるしな。俺らは死にはしねぇけど」


だから外には行かねぇ、と黒沢くんはプイッとそっぽを向いてしまった。



「そうなんだ…」


そういえば前に、某物語でそんな話を聞いた気がする。

その時は本気にしてなかったけど、やっぱり本当なんだ…




「ごめんなさい、」


あたしがペコッと頭を下げて謝ると、また黒沢くんから罵声が飛んできた。


「普通、俺たちと暮らすんだから吸血鬼のこと調べたりするだろ。初めて買うペットのことを調べたりするように。使えねぇ餌だな」




…………、
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