怖がり少女と吸血鬼
「・・・・・」
びっくりしすぎて声も出ない。
サラサラの茶髪が首筋に埋まっているのを実感すると、
今、黒沢くんがあたしの首筋に噛みついているのを理解出来た。
ちょっとちょっとちょっとちょっと。
もしかして、本当にあたし、襲われる?
あたしの顔は熱くなるが、背筋は冷や汗で冷たくなる。
助けを呼ぼうにも、上手く息が吸えなくて声が出せない。
黒沢くんが噛みついている所は、一瞬生暖かくなったが、それがすぐ熱い感触に変わる。
何かが、ズブリ…とあたしの首筋に入ってくるのを感じた。
…なに…?
鈍い痛みに、あたしは顔を歪める。
意識がボーッとしてきて、首筋から甘い痛みが広がる。
ドクン、ドクン…と心臓が大きく脈打つ。
「やっぱり、甘くて美味い…」
黒沢くんの声が、耳元で聞こえた。