怖がり少女と吸血鬼
6 * 吸血鬼様登場。
「おい!気絶すんなよ」
――ハッ!
「…ぁ…、」
あたしは黒沢くんの声で我に帰る。
あぁ、二回目だなぁなんてくだらないことを思いながら。
「お前、少し前に自分が言った言葉覚えてる?」
「…え?」
少し前に言った言葉?
そう言われて浮かんだのは、罪悪感に支配されていた自分が言った、一つの言葉。
《あたし、なんでもするから!》