怖がり少女と吸血鬼
今、サラッと怖いこと言いませんでしたか?
《 地球消滅 》?
「だ…ダメです!
地球消滅だなんて…止めてください、」
あたしは精一杯の勇気で、黒沢くんに反論した。
「お前が俺と暮らせば、止めてやるよ」
黒沢くんはニヤリと笑い、あたしの顎を人差し指でクイッと持ち上げた。
「そ、んな…こと…」
「どうする?」
クククッと笑う、黒沢くん。
目を細め、心底楽しそうな、
笑顔。
瞳の奥は深い緋色。
身動きが取れない。