【中編】彼女の本音と彼氏の事情
彼氏の事情⑤
やべぇ。


碧が俺に抱きついた。


てか、碧とこんな近い距離は初めてだ。


俺は、戸惑いながら碧を抱きしめ返した。


めちゃくちゃ緊張してるし。


ありえない。


心臓の音が碧に聞こえるんじゃないかって思う。


こんな風になるのは、碧だけ。



やべぇくらいの幸せ。


ずっとこうしていられたらいいのに。


「碧」


「うん?」


俺が名前を呼ぶと下から俺を見た。


チュッと軽いキスをした。


触れるぐらいのな。


「し、瞬?」


碧は、慌てたように俺から離れた。
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