開かない窓
「………涼夜……すまない」

「え?」

「・・・・・・・・・・・別に。」
俺は聞き返したが、それっきり神条さんは何も言わなくなった。
さっきとは違う沈黙が続く中、これ以上話の進展はなにもないだろうと感じた俺は部室を出て、自分の教室に戻る事にした。

「じゃ・・・・・・俺、そろそろ失礼します。」
そう言って廊下に出ようとした矢先。

「待て。」
そのまま何歩も行かないうちに、背後から自分を呼び止める声がした。

「は、はい??」

「お前、なんか嗅ぎまわってるだろ?」

「え?」

「この前自殺した生徒。あれは本当に自殺なのか?」

「・・・・・・!!何、いってるんですか?」
突然、思いがけない彼の言葉に俺は、呆然と目を見張った。


(なんで、この人が晃の事を・・・・・・??)
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