★俺様主人とパシリちゃん☆


「庵もうヤった?」


いきなり取り巻きさんが言った


「は?まだだし」


「庵、遅くねぇ??」


口々に言う、取り巻きさん達


「デートは行ったか?」


「デート?面倒くせぇよ」


…面倒いんだ……


「……」


私は1人黙り込んだ


「ナナ?どした?」

庵くんが私を心配する


「…何でもないよ」


私は正直落ち込んだ


庵くんと初めてのデート行けるかと思ったのに……


庵くんが面倒いって思ってるのに誘うのはダメかな………


「女ってデート行きたいもんじゃねぇの?」


「匠に絡む女だけじゃねぇ?」


「は?庵こそ、デート行けよ!!」


………


「ナナは行きてぇのかよ?」


ふと庵くんが聞いた


「………」


「…ナナも行きたくねぇよな??」


行きたいけど…庵くんが嫌ならしょうがないよね……


「ぅん…」


私は小さい声で言った


「は?つまんねぇ女だな!」


「…」

行きたいよ……


「バカ!匠、変なこと言うんじゃねぇよ!!!」








「それで、帰ってきたの?」


「だって庵くん…面倒いって……」


私は教室に帰ってきてから朱里に報告をした


「それでも誘えばいいのに~、菜々」


「だって、嫌われたくないし…」


「そんなことで嫌わないねぇよ」


「!!!」

後ろを振り向くといたのは庵くん


「デート、行きたいなら言えよ……」


「だって、面倒いって…」


「ナナが行きてぇなら、行ってやるから」


わしゃわしゃと髪を撫でる庵くん


その様子をマジマジと見る朱里


「俺、帰るから」

そう言うと庵くんは帰っていった


「菜々~♪良かったね☆」

朱里は笑って喜んだ


私は嬉しさと恥ずかしさで顔が熱かった


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