不器用なLOVER
fourteenuh diligently
携帯の着信に、

「私、行かなきゃ…」

背を向けて走り出した。

三人を見付けて走り寄る。

「あっ、晶どこに行ってたの?」

「ごめんね?お手洗い探してて」

笑い声を残し、その場を去った。


「何借りてきたの?」

登喜子の手に揺れるDVDの入った袋を指して聞いた。

「スッゴいの借りてきてあげたんだから感謝しなさいよ?」

真姫のしたり顔に予感めく。

「これで晶も期末明けは、
会長としっかり頑張るのよ?
ちゃんとお勉強しなさい」

的中

「でもさ…私、初めてなのに。
そんな勉強必要なのかな?
反対に退かれないかな?」

登喜子も興味深げに真姫を見て、

「そうだよね?初めからやる気満々な女って勘違いされてもね?」

「大丈夫よ最初は恥じらっちゃうもんなんだから…。晶は逆に会長相手なんだから、本気で頑張らなきゃ棄てられるかもよ?」

登喜子も相槌を打つ。

「そうだよ、晶。会長満足させなきゃいけないじゃん」

眩暈がする。

透弥さんのこと誤解し過ぎだし、透弥さんはホントに優しい人なの

「でもさ…あの鉄仮面がさエッチするの想像すると笑えない?」

真姫が吹き出した。

はあ〜
笑えないし

「だって鉄仮面、最中もあのままなんだよ?」

鉄仮面じゃないもん

「確に感じてるのか不安になる」

衣里まで酷い。

私の頬が風船になってた。

< 118 / 315 >

この作品をシェア

pagetop