君にキス。
パソコン室から出て、教室に戻るため外に剥き出しの渡り廊下を歩く。
空を仰ぎながら雨を降らないことを祈るが、やっぱり天気は気紛れなのだろうか。
そばから鼻の頭に雨滴。
「まじ勘弁」
「最悪だ」
深と言いながら小走りで渡り廊下を渡りきる。
後ろにいたクラスメートたちも慌て始める。
髪についた雨滴がキラキラと光っている。
雨はその後も激しさを増し、しかし空は青く。
教室に戻り、タオルを頭に掛けてガシガシと乱暴に掻く。