隣の翼くん!
第一章

席がえ

今日は待ちにまった席がえの日。

毎日神社に行って、お願い事をしたから・・・きっと大丈夫・・・きっと・・・。



「じゃあ、順番にクジ引いていって~!」



40才ぴったで、今だに独身の担任・メタボがいう。

もし、あの人の隣になれなかったら、罪のない担任・『メタボ』を憎むだろう。


ついに、私の番がやってきた。

緊張して喉が渇くのがわかる。

深呼吸をし、箱の中に手をいれ、かき混ぜる。

そして、目をつぶった。

これだ!と思った紙を引く。

数秒間、その紙を見つめる。

その紙に願ったことは・・・


『どうか、あの人の隣の席でありますように』


本当に、叶ったらいいのにね。



「ねぇ、葵、いい加減変わってよ・・・」



すごく集中してたから、後ろの人がいるのに気がつかなかった。


「ごめん・・・気がつかなくて!」


と謝り、走って席についた。




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