キミのとなり。
揺れる思い


「メシ食ってく?」


地元の駅に着いた私たち。


手は……ずっと繋がれたまま。


修ちゃんの気持ち、なんとなくわかっちゃったのに、このまま甘えてていいのかな、って思って修ちゃんを見上げた。


「修ちゃん、あの……」

「今のままでいいよ」


言葉を遮られ、きょとんとしてしまう。


「え?」

今のままって……何が?

「どっちも」

どっちも……って?

「手も、俺たちの関係も」


まるで私の心の声が聞こえているみたいな修ちゃん。


「千鶴。今日、楽しかった?」

「えっ? あ、うん」


いきなり違う話をされて、慌てて返事をする。


「ならいい。このままでいい。今までと何も変わらずに」

「修ちゃん?」


「幼なじみでお隣さんってことには変わらないだろ?」

「うん……」


それは、そうだけど……。
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