キミのとなり。
「智明は?」


美佳ちゃんの背中に向かって声をかけたのは修ちゃんだった。


修ちゃんも同じことを思っていたらしい。


「なんだか急いで出ちゃったのよ。何かあるのかしら?」


美佳ちゃんは振り返って首をかしげる。


「…………」


隣に座った修ちゃんを見ると、小さく微笑むだけだった。



……避けられてる?


「ところで修ちゃん」


バターとジャムをテーブルの上に置きながら、美佳ちゃんが声を上げた。


今日のメニューは洋食らしく、食卓にはトーストとベーコンエッグが並んでいた。


「何?」

「ちーちゃんとつき合ってるって本当なの?」

「ぶっ!」


飲んでいたオレンジジュース、吹き出すかと思った……。


「美佳ちゃん!? いきなり何言って……!」

「どうして?」


修ちゃん、否定しないの?


「昨日、ちーちゃんをお茶に誘った時に、智明が」

「昨日?」
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