キミのとなり。


放課後、掃除当番だった私は最後にゴミを捨てようと思って、ゴミ箱を持って教室を出た。


「ちーちゃん! ちーちゃん! ちーちゃん!」


廊下に出てすぐ、興奮した様子の美咲に遭遇した。


今日は部活が休みの日だったから、先に帰ったはずだったのに。


「どうしたの?」

「あれ見て!」


廊下に面した窓まで腕を引っ張られた。


「ちょっ、危ないってば」


いきなり腕を引っ張られてゴミ箱をひっくり返しそうになる。


「何よー……」


美咲に言われて窓から外を覗いてみた。


教室の窓からは校庭が、廊下の窓からは校門付近が見えるような造りになっている。


「あれ見てっ。N高生がいる! ……っていうか、カッコイイっぽいんだけど!」

「え?」


美咲が指さす方向を見ると……確かにN高の制服っぽい男の子が、こちらに背を向けて校門の外に立っていた。


「……ん?」


よーく見てみると……。


「……修ちゃん?」


聞こえるわけないのに、声が聞こえたかのようにタイミングよく、その男の子が校舎に顔を向けた。


……そこに立っていたのは、やっぱり修ちゃんだった。
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