私の夫は王になれない俺様
一通の手紙
城の庭先で、もくもくとお裁縫をしていると、手元がきゅうに暗くなった

あれ?

私は視線をあげると、ロバート様が立っている

「あ…ロバート様?」

私は手に持っている布と針をメイドを渡すと、立ち上がった

ロバート様の金髪の髪が、太陽の光できらきらしている

「少し平気?」

「はい」

私は頷くと、ロバート様は私の後ろにいるメイドたちに下がるように合図をする

メイドと子爵夫人は、ささっと荷物をまとめるとその場から離れていった

「お前たちも下がっていてくれ」

ロバート様についている騎士や使用人たちも、素早くその場から離れていく

ロバート様と私の二人だけになった

…と言っても、声の届かない場所にメイドたちはいる

手で合図をすれば、すぐに寄ってくる位置には待機している

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