私の夫は王になれない俺様
「じゃ、裁縫、頑張って」

ロバート様が片手をあげた

「え? もう行かれるのですか?」

「ああ、手紙を読んでいたら混じっていたから、持って来たのだ」

それだけのために?

夜、部屋に来るときに持ってくれば、それでいいのに

わざわざ…庭にまで持ってきてくださるなんて

「お忙しいのに、すみません
夜で良かったのに」

「俺がいないときのほうがいいだろ?
返事を書くの」

え?

もしかして、気を使って……

私は手紙をぎゅっと握りしめた

「ごめんなさい」

私は下を向く

「何を気にしている?
何も気にする必要はない」

ロバート様は私の肩を抱きしめると、額にキスをしてくれる

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