三日月の雫
「これ、中に何が入ってるの?」
口に入れたキャンディ。
硬い飴で包まれていた不思議な舌触りのする『なにか』。
それは時間をかけて舌で溶かしていかないと表に出てこない。
……僕と柚羽に似ているような気がした。
真夜中に隠れて会っている僕たち。
どれだけの時間をかけたら、太陽の下に出てくることができるのだろう。
「――……愛情」
僕は柚羽の質問に真顔で答えた。
ストレートに言うことのできない、僕の精一杯の表現。
通じたのかなんて分からない。
柚羽はフッと鼻で笑う。