やさぐれ妊婦

妊娠中期の頃、お腹の中の子どもはどうやら女の子らしいとわかった。

夫の両親にそれを教えたのは、ずいぶん考え無しだった・・・。

「まあ、そう!じゃあ、次は男の子ね!」

男の子しか育てたことのない義母は女の子の孫ができるのを喜びつつ、こうだった。

無理だなんて言えやしない・・・。

うちの経済状況じゃ、あなたの息子さんの給料じゃ無理ですなんて、とても・・・。

“だったらおまえが働き出ろ!”と私がお叱りを受けたとて、

こんな不景気の世の中で、赤ん坊を抱えた女を雇ってくれる会社はそうそうない。

親もあてにできないし、まずは採用面接に行くのだって子どもを預けなきゃなのに。

認証保育所の一時保育も民間よりは安いとはいえタダじゃない。

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