執事の名のもとに
退学
その音にさっきまで流れていた柔らかい空気は一瞬で凍りついた。
そして、そこから出てきた人物を見て、誰も言葉を発しなかった…、
いや、発せられなかった…――。
「済まないが、聞いてしまったよ。」
その声に更に身体が固まる。
「…校長。」
そう呟いた敦の声は少し震えていて、俺も知らず知らずのうちに手を握りしめていた…。
何が起きたのかまだ理解仕切れないけど…、
ばれたんだ…――
それだけはわかった。