ガールズ・トーク
初めて見る
デパートの
販売の世界で
里美は必死だった。

ちょうど、今の
千春のように
透に会えば、会社の
愚痴を言っていた。

面倒みてるんだから
私の愚痴くらい
聞いてよ。

そんな気持ちも
どこかにあった
のかもしれない。

ある日、里美と透は
お金のことで喧嘩をした。

2人で一緒に渋谷で
夕飯を食べた。

その時、里美は
当然のように
2人分の支払いをした。

帰りの電車の中で
透はずっと黙っていた。

阿佐ヶ谷にある
透のアパートまで
一緒に帰ったが
透は一言も
喋らなかった。

何か怒っているのは
わかっていた。

だけど、何が原因
なのかはわからなかった。

「私、何かした?」

透の後を追いかけながら
聞いてみたが
何も答えなかった。

その時、里美は
とてつもない
不安にかられた。

透がいなくなるような
予感がした。

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