紅い空の向こう


『あの…。』



金髪の秘書は立ち止まる。


振り返ると頬を染めた女が3人ばかりこちらを見返していた。



『何かしら。』



『ちょっとお聞きしたいんですけど、あの銀髪の方はどなたですか?』



3人の中でリーダー格であろう女が言う。



『あの方は紫波様よ。』



『ハンターの方ですよね?』



『ええ。今協会で一番優秀なハンター。』



『おいくつなんでしょう?』



『まだ18よ。』



女達はきゃあきゃあと騒ぐ。



『あの、紫波様には彼女とかいらっしゃるんですか?』



金髪秘書は女達を一瞥した。




『ここは遊ぶとこじゃないの。そんな浮ついた話、協会をやめてからしなさい。』



金髪秘書は一度言葉を切ってから言った。




『それにあの方は女よ。』



『『『女!?』』』



『ご覧なさい、あんた達なんかよりずっと胸あるでしょ。』



3人の女達はうなだれながら消えた。
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