あたしのパーフェクト★BOY
「結衣?」


「……そ、それもある……でもっ!勘違いしないでねっ!キスが嫌とかじゃないの……」



キスが嫌じゃないと聞いて玲央の顔に少し笑みが戻る。



「じゃあ、なぜ?」



「……」



「昨日、どうしてキスが上手いのかって、聞いていたね?」



「ぁ……」


あたしの頬が一瞬でピンク色に染まった気がした。



「あたしね?キスが上手な玲央は今までどんな恋愛をしてきたんだろうって……嫉妬しちゃったの だって、そうでしょ?経験が多くなければあんなキスなんて……」



「……俺の今までの経験を思って、俺が嫌になった?」



トーンが少し落ちて、あたしはハッと顔を上げた。



「違うよっ!違うからっ!玲央の事は大好きだよ?あたしの心が醜いから……」



「醜い?」



「余裕がなくて……嫉妬しちゃったのっ!だって、玲央の一番になりたいんだもん」



そう、過去の恋人がいても、あたしが恋人の中で一番になりたい。



< 439 / 464 >

この作品をシェア

pagetop