運命の扉
あたしもプリントにペンを走らせる。

《誕生日》
2月15日

《趣味》
カラオケ、ショッピング


以外と記入事項が多い。
全て書き終える頃には、教室に真中くんの姿しかなかった。

「井上さん〜★」

あたしが書き終わるのを見計らって、真中くんがニコニコと両手にプリントを抱えて、優斗の席に座った。

「終わった?」
「うん、今終わったところ。」
「井上さんの見せて!」
「えっ、うん。はい。」
「これ、俺のやつ〜!」

あたしがプリントを渡すと、真中くんのプリントを引き替えにくれた。

「へぇ〜井上さんって2月生まれなんだ。」

とか

「趣味、カラオケ!今度俺と行こうよ〜」

とか隅々まで読んでる。
コロコロ変わる表情。
なんだか、見ていて微笑ましい。


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