背中合わせの恋

昔と変わらない



体育館に入ったあたしは
自分のクラスの列に並ぶ。


「もう遅いじゃん。
神山くん、別れるの納得した?」

「え?…あ!うん」

優ちゃんとの再会が衝撃的すぎて
さっきの別れを忘れていた。



「なに、何かあったの?」



夏妃の問い掛けに答えようとした時
教頭が始業式を開始した。


「じゃ、あとで」

そう言って前を向いた夏妃の背中を見ながら
さっきの出来事を思い返していた。
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